窮屈な都会の中
ひとり屋上で深呼吸をする
その時間 その場所がなければ
きっと壊れてしまう
すこしのゆるみ
余白
遊びをもたせる
デパートの屋上遊園地で遊んだ
あの頃みたいに
今日は小さくなって
屋上で遊びましょう
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【作品概要】
東京三ノ輪。
芸術祭のインフォメーションで予約をした観客は、
丸い紙に●予約時間と●こどものころの自分の顔”を書いて、
屋上遊園のチケットとして持っている。
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予約時間になると、かつて遊郭があった吉原の遊郭への唯一の入り口、
“吉原大門”の麓のビルへ係に案内される。
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エレベーターで最上階まで上がり、扉の注意書を読み、
扉を開け、屋上への階段を上る。
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屋上につくと女性(東山)に迎えられる。
白いカーテンに囲まれた空間に誘われ中に入ると
そこは風俗店にありそうなもののみを置いた室内のように設えられている。
机越しに対面し10分間のサービスが始まる。
まずチケットである丸い紙を渡すと小さな頃の自分の駒になる。その駒を使い女性とスゴロクをする。
*そのスゴロクは吉原の地図になっている。スゴロクのマス目には吉原にまつわる事柄が書いてあり、
そのマスの下には、実際にこの屋上遊園でここにあるものを使いどう遊ぶかの指示が書いてある。
例1:大門をくぐる=ハンガーを門に見立て、洗濯バサミがハンガーをくぐったらクリア
例2:火事になる=東山に水をかけたらクリア 例3:一回休み=布団で寝る 等
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10分間、駒で吉原を巡り、吉原のルールで、吉原を遊ぶ。
時間が来ると、タイマーがなり、屋上遊園の遊戯のサービスが終わる。
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出口のカーテンを開くと子どもの洗濯物と共にアンケートが吊るしてある。体験者は
屋上遊園での遊びのルールは、実際に吉原に住む子ども達のアイデアだったことを知る。
眼下には吉原のメイン通り。
先ほどのスゴロクのような街の風景を見渡す。
屋上遊園の体験者は、
遊びから日常へ、卓上の街から原寸大の街へ、
そして子どもから大人へ、と帰っていく。
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石鹸/バスダブ/桶/布団/スリッパ/洗濯バサミ,ネット,かご/布(カーテン・絨毯)
ハンガー/サイコロえんぴつ / 吉原の歴史 / 地図 / こどもたちのアイデア
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーphoto: bozzo / kae touyama